今度俺、コバヤシマルのクルーに選ばれたんだ……。
ということで、スタートレックの映画第二弾です。写真はスタートレックとは特に関係ないです。フリー素材です。
(acworksさんによる写真ACからの写真)
TVシリーズを観てないとカーンの素性が全くわからないですが、いつもの三人(カーク、スポック、マッコイ)が出てくると楽しい、安定のスタートレックでした。
あとカーンの大胸筋すげー。
目次
スター・トレックII カーンの逆襲 あらすじ
生命のいない惑星を急速進化させ、砂漠のような不毛の惑星も緑豊かな星に変えるジェネシス計画(テラフォーミング技術)。
この装置、生命がいる惑星で使うと、一旦、すべての生命を消滅させてしまうという、一歩間違えれば兵器に転用できてしまう危険な装置だった。
その実験のため、U.S.S.リライアント号は実験に適した生命の居ない星を調査していた。だが、調査していた星は超人カーンが流刑されている星だった。
カーンは調査に来たクルーを拘束した。そして脳を支配する寄生虫を使って彼らを洗脳し、ジェネシス計画とその恐ろしい特性を知る。
ジェネシスが強力な武器にもなる事を知ったカーンは、ジェネシスの装置を奪い、自分を不毛の惑星に追いやったカークに復讐することを決意する。
感想
TVシリーズ知らないとやっぱりちょっとキツイかもしれないです。分からないところはググって、情報を補完しながら観ました。
世代交代
主要メンバー、カーク スポック マッコイ 加藤 スコッティなどは一緒ですが、他は宇宙艦隊アカデミーの訓練生達が航海訓練としてエンタープライズを動かすことになります。
皆年を取り、確実に世代交代の波が来ています。カークは提督になり、スポックは訓練生を教える教官になってます。
宇宙艦隊の規則をことごとく破るカークの戦法は、新人航海士のバルカン人サーヴィックを毎回驚かせます。
カークの無茶振りに眉一つ動かさず対応するスポック、皮肉をいうマッコイ、驚き嘆くサーヴィック、今回の映画はこの四人の関係性で、話が進んでいきます。
TVシリーズの延長という印象
前作は映画一本だけでしっかり分かるんですが、今回はまずカーンがどういう人物なのかが、映画では全く語られてないです。TVシリーズで人気だったキャラだそうですが、どういう過去があるのか、回想シーンでも入れてくれればもう少し共感できたと思います。
具体的には解らないですが、カーク船長はよっぽどカーンに酷いことしたに違いないです。カーク船長に対する恨みの強さだけは伝わってきます。
一枚も二枚も上手なカーク船長
型にはまらないカーク船長の行動が冴えます。
カーンの船にジェネシスの情報を送るふりして宇宙船の制御を乗っ取ったり、通信が傍受されている事を知り、スポックにだけ分かる方法で状況を伝えたりと、カークの一枚も二枚も上手な策略に、カーンは何度もハマります。
それ立場が逆じゃないか?とも思いますが。騙されて驚くカーンの顔がいいです。そら怒りも増すよ。
ちょっとどっちがいいモンなのか分からなくなってきます。
宇宙船同士の戦い
カークの乗るU.S.S.エンタープライズ号とカーンが奪ったU.S.S.リライアント号とのバトルがしっかり描かれています。
カメラやレーダーの使えない星雲に隠れて戦ったり、長年の経験から、カーンがどの方角から攻撃を仕掛けてくるか予想したり、お互いの頭脳戦は見どころです。
復讐は身を滅ぼす
カーンを観てて思ったのが、「復讐心を燃やして生きてもろくな事がない」です。
リライアント号を奪い、流刑されていた星から脱出したカーン。
途中カーンの部下が、「俺達は自由だー、これから旅をして住みやすい星に移りましょう」的な事を言うのですが、カーンは復讐することしか考えてません。
結局、どっちが悪役かわからない巧妙なカークの作戦にひっかかり、カーンは負けます。部下も死にます。
復讐は何も生まない。カーンの部下が言ったように、復讐より「あんなヤツより良い人生を送ってやるぜ」という方向にエネルギーを注いだほうがいい。
そのために村上龍さんの小説「69 Sixty Nine」を読んだほうがいい。カーンも。
とジェネシスの装置で自爆するリライアント号を観ながら、そう思いました。
まとめ
スター・トレックII カーンの逆襲はTVシリーズを知ってるとより楽しめる作品でした。
カーンの情報が映画だけでは薄いです。映画だけだと、カーンはカークに翻弄されるばかりで、どれだけ強いのかいまいち分からなかったです。
いつもの3人、カーク、スポック、マッコイが居るだけでちょっと楽しくなってきます。スタートレックは、会話の面白さがキモです。
そういう意味ではキャラ萌え作品なのかもしれません。
あと復讐は何も生まない。
次はスポックを探します。