先日、映画1917 命をかけた伝令を見てきました。
前編ワンカット(風)の映画でした。主人公が移動する過程が全て再現されているので、前線基地がどれくらいの広さで、どれくらい歩けば戦闘区域に入るのか、すべて描かれています。
戦場の空間、特に距離感が非常にリアルです。これは体験する映画だと思います。
「1917 命をかけた伝令」あらすじ
1917年、第一次世界大戦中、撤退するドイツ軍を、マッケンジー大佐率いるデヴォンシャー連隊第2大隊が追撃していた。
だが実際は、敵は後方で軍備を増強し、第2大隊をおびき寄せて返り討ちにしようとしていた。
イギリス軍エリンモア将軍は航空隊の偵察によりその情報を掴んだが、デヴォンシャー連隊第2大隊、約1600名はまだそのことを知らなかった。
明朝行われる予定の追撃作戦を行えば、第2大隊は返り討ちに会い、1600名の命が危ない。だが最悪なことに通信手段はすべて経たれ、彼らにそのことを伝える術がなかった。
第8連隊に直接訪れたエリンモア将軍は、若い兵士スコフィールドとブレイクを呼び、明日の戦闘を中止するように、彼らに伝令の任務を与えた。
彼らは伝令を届け、作戦を止めることができるのか?
1917 命をかけた伝令 感想
この映画は物語というより、状況に没入する映画だと感じました。
体験する映画
ダンケルクのように、これは体験する映画だと思います。
自分は普通の映画館でみましたが、本来はIMAXなどのいい映像と音で見ると没入感がすごいと思います。ワンカット風なので最初から中盤までは全部つながっています。
空中戦を見てたら墜落した飛行機が自分に突っ込んでくる。普通に歩いているシーンからいきなり銃撃を受ける、など、カットが変わらないので、その緊迫感がすごいです。
映像も凝っていて、夜に照明弾が連続で上がる中で、主人公が廃墟を走り抜けるシーンはキレイでした。またラスト近く、戦闘を止めようと主人公が戦場を走るシーンは圧巻です。
正直、これ普通の映画館でみても「ふーん」て感じだと思います。
見るならデカくて画質と音質のいい映画館で見るべきです。
物語としてはちょっと薄い
主人公たちを追い、ワンカットでリアルタイムに進むので、内容的にはほぼ一日の出来事です。(途中カットは一回切れます)なので、リアルだけど、物語としてはちょっと薄いように感じました。
基本、視点はずっと主人公を追ってるので、見えるのは主人公が見る景色のみです。映画「サウルの息子」のような感じです。敵側の状況や、他のキャラクターのバックグラウンドなどは、カットが変わることが無いのでもちろん描かれません。
主人公たちが命からがら伝令を伝えに行く。
ストーリーのメインはこの命からがらの部分です。
プライベート・ライアンやバンドオブブラザーズのように物語で見せるのではなく、観客が戦場に入り込んでしまったような錯覚に陥らせる。そういう映画なのだと思います。
スミス大尉とマッケンジー大佐がかっこよかった。
物語が薄いといいつつも、道中で出会った二人の上官の存在感は凄かったです。
スミス大尉(マーク・ストロング)はスラっと長身で軍服とブーツが似合う。しかも部下思い。完璧です。緊迫した状況から、スミス大尉が登場して、観ているこっちもちょっとホッとしました。
戦場に行くなら、こういう人の下に就きたいです。ソベル大尉やダイク中尉じゃね。ウィンターズ大尉かミラー中隊長がいい。それかカーク提督か。
第2大隊のマッケンジー大佐(ベネディクト・カンバーバッチ)も職業軍人!って感じでよかった。職務に忠実だけれど、戦争に少し疲れている感じもあって、ちょっとしか出てないのにすごい存在感でした。
まとめ
IMAX等で見れなかったのが悔やまれます。
これは体験する映画です。テーマパークのアトラクションやFPSのゲームのような感覚で楽しめます。ワンカットでつながってるので臨場感はすごいです。
内容は一日くらいの話なのでドラマ部分が若干薄いと思いました。
ただ、ポイントポイントで存在感のある役者さんが出ているので、その分見ごたえがあります。
ぜひIMAXなどの高画質、高音質で観てください。
ラストの近く、戦闘を止めようと主人公が戦場を走るシーンは圧巻です。