劇場版スタートレック第9作目、叛乱(はんらん)です。
とある辺境の惑星が舞台です。
メインキャラクターがノリノリでした。特にデータとライカーさんが生き生きしてます。
話自体は、ちょっと緊迫感が無かったです。
スタートレック叛乱、あらすじ
惑星バクーの住人は高度な科学文明を持たず、牧歌的な生活を送っていた。
惑星連邦とソーナ人は、ホログラムで透明にした監視塔を置き、この星の住人を隠れて監視していた。アンドロイドのデータも、監視のために連邦より派遣されていた。
だがデータは惑星調査中に突如暴走、止めようとしたメンバーを次々倒してしまう。さらに見えないようにしていた監視棟も攻撃してバクーの住人に暴露してしまう。
データ暴走の報告を受け、エンタープライズのピカード艦長は惑星バクーへ向かう。データは調査メンバーを人質にし、近づくもの全てを攻撃する体制を取っていた。見境なく攻撃をしてくるデータに対し、ピカードは機転を利かせ、なんとかデータを止めることに成功する。
暴走したデータを調べると、なぜか同胞のソーナ人から攻撃を受け、その時受けた傷のせいで、自衛モードになっていたことがわかった。
データの記憶を頼りに、攻撃を受けた場所に向かうと、池の中でやはりホログラムで消された巨大な宇宙船を発見する。船内はバクーの村とまったく同じ建物と景色が再現されていた。
この惑星の調査を指揮しているダワティ提督はソーナ人と共同で、バクーの民を宇宙船に転送させ、彼らも気づかないうちに強制移民させようとしていた。
この星は特殊な放射線が出ていて、肉体が活性化し、永遠の若さを得られる星だった。ダワティ提督とソーナ人は、この星を攻撃し、若返りの放射線を大量に採取しようとしていた。
この放射線はあらゆる医療に応用することができる。だがもしその作戦が成功すれば、緑豊かなバクー星は人が住めない星になってしまう。
ピカードは強制移民に反対したが、上官であるダワティ提督の命令は絶対であり、逆らうことはできない。
ピカードは軍服を脱ぎ、賛同する仲間と共にエンタープライズを降りる。船を降りたクルーたちは、バクーの民が強制移民されないように、惑星連邦とソーナ人に対して反乱を起こす。
ピカード達はバクーの民を守ることができるのか?
叛乱、感想
転送装置とホログラムの技術が活躍します。
バクー人を抹殺するとかではなく、強制移民させるというのが、あまり緊迫感がなく、全体としてはちょっと微妙でした。
でもデータやライカー、ピカード達がノリに乗ってます。
若いままでいられる星
バクー星は、特殊な放射線が出ており、そこに住む人は老化することがありません。
この星で調査をしていたエンタープライズのメンバーにも変化が起こり、ラフォージの目が治り、ウォーフの髪が伸び、ニキビができます。ピカードには、変化はありませんでした。
ちなみにソーナ人は長寿だが肉体は老化するため、顔の皮膚を一旦剥がして引き伸ばし、また貼り付けるという特殊な整形技術で若さを保っている。なのでソーナ人は皆、しわは無いけど、全体に突っ張ったような顔をしています。
転送装置とホログラムで強制移民
今回はホログラムと転送装置の使い方が面白いです。
ソーナ人とダワティ提督はバクーの人々が気づかない間に(例えば寝静まった深夜とかに)転送し、彼らが住む村そっくりのホログラム船で強制移民させようとします。
こうすれば、バクーの人は自分がこの星に住んでいると思い込んだまま、別の場所に移動させられてしまいます。
自分が住んでた土地は、実はホログラムで、実際は宇宙船の中だった、というのはSFしてて面白いです。
データ大活躍
今回もデータが全編通して活躍します。
科学文明を全く知らないバクー星の少年と、100パーセント科学文明のアンドロイドデータが出会い、だんだん打ち解けて友達になる過程や、ピカードやライカーとの会話も、相変わらず面白いです。
ライカーがヒゲ剃ったあとのデータとの会話は笑えます。
アンドロイドと人間の、ちょっとかみ合わない会話は、過去カークとピカードでもあったように、スタートレックの伝統芸です。
データの人気が強いですね。なんか、彼がキョトンとした顔で画面に現れるだけで「キター!!」って感じです。
物語自体はちょっと緊迫感がない。
今回、キャラクターは生き生きして、SF的ガジェットの使い方も面白いのですが、話にあまり緊迫感がないです。
バクーの民を抹殺して星を乗っ取るとかではなく、強制移民なので、そこがちょっと優しい感じです。
命にかかわることではないので、あんまりハラハラドキドキしませんでした。
まとめ
登場人物のキャラが立ちすぎて、ノリに乗っているので、話自体はちょっと微妙なんですが、彼らのやりとりを見ているだけで面白いです。
データがいつもの表情でキョロキョロしているだけで、
「ヨッ!待ってました!」
って感じです。ライカーが女性を口説いているだけで面白い。
これはTOSの時のおじさん三人(カーク、スポック、Dr.マッコイ)が出てくるだけで面白い、に近い感じがしました。
TVシリーズを見て、キャラクターに思い入れが強くなるほど、この作品は面白く見れるのではないかなと思います。
次回は劇場版TNGシリーズのラスト「ネメシス/S.T.X」です。
アマゾンプライム、これだけ吹き替え版が無いのは何故?