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【映画】LUCKYと死について【レビュー】

映画「LUCKY」を観ました。


90歳の主人公「LUCKY」の日常を通して、いずれ訪れる「死」ついて語られた映画でした。

といっても重苦しい作品ではなく、頑固だけどちょっと哲学的なじいさんと、街の人々の会話はコメディ要素も多く、結構面白いです。

死ぬ間際になってドタバタと考えるよりも、たまにはゆっくり、「死」について考えるのもいいと思います。

LUCKY キャスト、あらすじ

監督 ジョン・キャロル・リンチ
脚本 ローガン・スパークス
ドラゴ・スモンジャ

キャスト

ラッキー:ハリー・ディーン・スタントン
ハワード:デヴィッド・リンチ
ボビー・ローレンス:ロン・リビングストン
ニードラー医師:エド・ベグリー・ジュニア
フレッド:トム・スケリット
ポーリー:ジェイムズ・ダレン
ジョー:バリー・シャバカ・ヘンリー
エレイン:ベス・グラント
ロレッタ:イヴォンヌ・ハフ・リー
ヴィンセント:ヒューゴ・アームストロング

あらすじ

街の皆から「ラッキー」と呼ばれている一人暮らしの90歳の老人、彼は朝起きて日課の体操をし、タバコを吸い、喫茶店では店主に皮肉を言い、夜は馴染みのバーで常連客と語らう。そんな毎日を送っていた。

変わらぬ日々を送っていたある日、コーヒーメーカーに付いているデジタル時計の点滅を見ていて、その場でふらっと転倒してしまう。

病院で診察を受けたが、倒れた原因は不明、体や脳は全く健康、何も問題ないと言われてしまう。

敢えていうなら、倒れたのは「加齢」だと。

その日から、彼はいずれ訪れる「死」について考えるようになる。

 

LUCKY、感想

多分日本でこういったテーマを映画にしようとすると、主人公が余命何ヶ月とかダサい設定のお涙頂戴ドラマになりがちですが、この映画は特に誰も死なない、まるでドキュメンタリーのように主人公の日常が描かれます。

ラッキーと街の人々との日常は少しコメディのようで、でも会話や行動の中に、老人ラッキーが自分の過去と死について掘り下げていく過程が、観ている側の心にもスルッと入って来る、そんな映画でした。

LUCKYの死生観

彼が街の人々とのやり取りの中で語られるのは、
「永遠なんて無い」
「全ては無に帰る」

という、かなり仏教的な考えでした。

馴染みのバーも、常連客も、バーは禁煙というルールも、全てはいずれ消えてなくなる。もちろん90歳のLUCKYも。この映画を観ている自分も。

たちの悪い冗談みたいな世界に我々は生きている。

転倒したことをきっかけに、LUCKYは自分の死について考え、そして表には出さないけどその事に恐怖します。

どれだけ体が健康でも、死からは逃れられない。ラッキーはいずれ訪れる死についてどう臨むのか?彼の出した答えは是非劇中で観ていただきたい。

あと、途中に出てくる、お墓や葬儀の準備はもう全部済ませた、というラッキーが嫌いな弁護士とのやり取りも最高です。

死について

死とは何か?いろんな考えがあると思いますが、自分は天国も地獄も輪廻転生も無く、ただ「無」になることだと思います。

では「無」とは何か?無とはもちろん「無い」ということ。

死んだときには、自分の意識、自我が無くなるということです。

よく「無」を考えてと言われて、真っ暗な世界を想像する人がいるかも知れませんが、実際は、真っ暗とかの、外の情報を感じたりすることも無い。

何かの外的情報を「これは〇〇だ」とか認識することもない。

もう外の世界に何かしらリアクションを起こすことも出来なければ、自分の人生を憐れんだり、社会を憎んだり、死にたいと思ったり、といった思考することも出来ない、そもそも自分という感覚すら無くなる。

そんな自分のコアが消滅してしまう状態。

という状態が「死」だと考えます。

怖くないですか?

遺伝子操作でもしない限り、全ての人に絶対訪れます。多分遺伝子操作しても、いずれ全ては無に還る。

ラッキーは自分が無くなること、「死」がいずれ確実に、それもそう遠くない未来に訪れるということに恐怖します。そして考えます。この世界と、それを認識する自分について。

デヴィッドリンチが出てます。

飼っているリクガメが逃げて落ち込んでいる、ラッキーの友人ハワード役にツイン・ピークスやマルホランド・ドライブの監督、デヴィッドリンチが出てます。

ツイン・ピークスでも耳が悪くていつも大声のFBIの上司役で出てますね。

彼が逃げたリクガメに対する愛を語るシーンもいいです。

ちなみに今作の主役ハリー・ディーン・スタントンもツイン・ピークスに出てます。

 

まとめ

介護
映画は様々な人の人生を追体験できる。

ラッキーの日常を通じて、たまには死について考えるのもいいかもしれません。

この映画は全く重苦しくなく、軽い笑いともに、死について考えを巡らすことができます。

頑固で街の人のに平気で皮肉を言うラッキー、でも倒れたことが解ると、街の人がみんな彼のことを心配しているのも、なんかほっこりしていい感じです。

映画「LUCKY」おすすめです。

 

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